20~30cmネイティブトラウトの魅力

海外釣り旅のきっかけは、アラスカやカナダの大自然の川でキングサーモンやスティールヘッド( 降海型のニジマス )

を釣りたいということだった。

アラスカで初めて釣った雌のキングサーモンは、27ポンド( 約12kg )・106cm 。サイズはその川の平均大ではあったが、

豪快なファイトの感動は今でも忘れない。また、80cmオーバーのスティールヘッドのスピード感溢れる疾走や

派手な跳躍も一生の思い出となっている。



   *カットスロート ( 2004年 カナダ・バンクーバー島 )


そんな大物を目指した釣りは、一般的には簡単に数を釣ることができない釣りで忍耐が必要だ。

ヒット( ルアーに魚が食いつくこと )の数は限られており、加えてその貴重なヒットをモノにして釣り上げることも難しい。

例えば、前述の初のキングサーモンへの挑戦では、4日間・14回ヒットの内で釣り上げることができたのは2尾だった。

大物釣りの経験不足やスキルの未熟さも大きな要因ではあるが、強烈なパワー故にばらしてしまう( 針から外れる )確率も高い。


ヒット後のファイトは激しく、"引き寄せては走られる"を何度も繰り返し、まるで綱引きのような展開が続く。

だからこそ、釣り上げた時の感動も大きい。



   *アメマス  ( 2010年 カムチャッカ・ボルシャヤリバー ~ カラフトマス釣りの合間に釣れた 20cm )


しかしながら・・・

数日かけて目指す大物を釣り上げるという釣りは、釣りの醍醐味の一つではあるが、当然のように釣りの楽しみ方のすべてではない。


1988年、初の海外だったカナダの旅でのできごと。

目指すはビッグなスティールヘッドだったが、何の反応もないまま時間だけが過ぎていく。

そんな状況に意気消沈する私を、ある日ガイドがキスピオックスリバー( スティールヘッドで有名な川 )の源流域の小さな渓流に

連れていってくれた。


そこには、20~30cmのカットスロートやドリーバーデンといったネイティブトラウト( 在来種・サケ科の魚 )が

溢れるばかりに泳いでいたのだった。

そして小さなスプーン( ルアーの一種 )をキャストすると、小さな魚たちが何度も積極的にアタックしてくる。

何とも楽しい釣りのひと時だった。



  *ドリーバーデン  ( 2019年 カナダ・スキーナ水系 )


その時はアタマの中はスティールヘッドでいっぱいだったので、それほど感動した記憶はないが、

今思えば驚異的とも言える豊かな自然であり、至福の釣り体験の一つだったのではないか。


大物一発狙いではなく、その川の平均大のネイティブトラウトを気軽に狙う釣り。

タックル( 釣り道具 )も軽量で、プレッシャーの少ない自由な釣り。もしかしたら、釣りの楽しさの原点はこういう釣りかもしれない。

そんな釣りも今後もっと楽しみたいと思っている。



  *ブルックトラウト  ( 2017年 カナダ・オンタリオ クワガマレイク  ~ 平均30cmクラスを楽しむ )




 *レノック( コクチマス )   

 ( 2018年 モンゴル・セレンゲリバー ~  厳しいタイメン釣りの合間に30cmクラスのレノックを楽しむ )